産声

学生時代、音楽美学という授業があって・・

「赤ちゃんの産まれる時の泣き声は、Aの音なんですよ。」と。
Aとは、ドレミファソラ・・の、ラの音。

私たちはラの音で産声をあげたのか。
何とも、不思議でよく覚えています。

産まれたばかりの、子猫のニャーニャーという鳴き声がうるさいと、保健所さんを呼び捕獲を頼んだご近所さんがいるけれど、母猫は無言で子猫をくわえ、逃げたという。

その人の人生に何があったかは知らないけれど、かつて、Aの音でこの世に生まれ出た感覚を、彼は忘れてしまったのでしょうか。
まだ、母猫のお乳を飲んでいる子猫を仕掛け檻で捕まえて、山に捨てて来たというのだから。

色んな理屈を並べたてる彼の言葉の行き場も捨て場もない。

弱い立場の動物達はみんな押し黙るばかり。
人間の都合で好き勝手されたら、堪ったものではありません。

「雷が好きです。スカーッとするんですよ。」
先生、そんなことも言ってましたね。

モーツアルトが死んだ日も、シューベルトが死んだ日も雷だったって。

わたしは、やっぱり雷神様を、信じるかな。

驕った人間さまの頭上で天高く、ゴロゴロ、ピカーツとやって欲しい。

Aの音でもって、忘れちまった感覚を、ドドン ドドンと揺らしてほしいのです。

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