姑の昔ばなし

姑は傑女だった。

もう、他界して10年余りになる。

ご機嫌な時には、よく昔ばなしを聞かされたものだ。

これは、義母が島根県の山あいの小さな町に暮らしていた頃のこと。

山菜を採りに、山に入った所で、大きな蛇に遭遇してしまったのだ。

青大将だ。蛇は、鎌首持ち上げ、追いかけてくる。

驚き慌てて山を駆け降りるが、身重の身には辛い。

流産してしまった。

昔のことで、医者も近くにいない。
出血に、晒しの布を幾重にもあてがうが、なかなか止まらない。

顔は血の気が失せ、蒼白くなってゆく。

そこへ、ご近所のお婆さんがやって来て、教えてくれた。

”  血、作るのに、ホウレン草をたくさん湯がいて食べたらいい。”

言われたとおりに、義母は大鍋でいくつもホウレン草を湯がいて食べたとか。

確かにホウレン草は、ビタミン、葉酸が豊富、鉄分も多い。
貧血には、ぴったりな食材と言えよう。

その当時の暮らしの中で、野菜がクスリに替わる位置ずけとしてあったことが。

ごく当たり前のようにも、意外なようにも私には思えたのです。

その後、ホウレン草は、アニメ ポパイの登場で、スーパーフードに。

” Popeye  the  sailor  man~♪”

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誰もがホウレン草を讃えた(*^ー^)ノ♪

続く。

1件のコメント

  • 2番目

    面白い 笑

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